野呂川(のろがわ) ~尺イワナの実績多い山岳渓流、上流にはヤマトイワナも~

野呂川(のろがわ)の紹介

野呂川は南アルプス市を流れる間ノ岳を源頭とする富士川の支流です。尺イワナ(岩魚)の実績もあり、多くの人が魅せられています。シーズン中に何度も足を運ぶ人もいる魅力的な川です。

ただ、奈良田~広河原と芦安~広河原はマイカー規制されていますのでアクセス方法が限られていることもあって、釣り人の数は自然と抑えられているようで、その分、魚も多く残っているようです。広河原から下流は漁協による放流も行われているようです。

路線バスや乗り合いタクシーの運行が開始される6月下旬には雪代も収まって、絶好の釣りシーズンになります。山岳渓流ではありますが、開けた場所も多くあるのでフライフィッシング向きの渓相です。


○野呂川の管轄は早川漁協で、解禁日、入漁料、連絡先は以下の通りです
 遊漁期間:3月15日~9月30日
 遊漁券 :1日券 1000円(現場売り2000円)

早川漁協の遊漁券は
 早川町内のコンビニ(奈良田からアクセスする場合)
 芦安バス停横の販売所
 広河原山荘
で購入することができます。


野呂川で釣りをするには、前述の通り、
  奈良田~広河原
  芦安~広河原
は路線バス、もしくは乗り合いタクシーを利用する必要があります。

乗り合いタクシーや路線バスの時刻表、路線図、料金、運行情報などは南アルプスnetを参考にしてください。

<路線バス>
路線バスの料金ですが、
  奈良田駐車場,奈良田~広河原間の料金は1100円+マイカー規制協力金300円の計1400円
  市営芦安駐車場~広河原間の料金は1330円+マイカー規制協力金300円の計1630円
です。なお、上記の区間では自由乗降が可能です。

奈良田~広河原の路線バスは車掌さんが乗車されていて、紙の切符が発券されてハサミを入れてくれます(昔懐かしいですね)。

<乗合タクシー>
芦安から広河原に向かう場合には、路線バスよりも乗合タクシーの方が利便性が良くてお勧めです。

夏山シーズンは登山客の利用が多いので、行き、帰りともに人数がそろえば臨時便が出ます。特に、広河原からの帰りは、バス発車まで時間が空くような場合でも、乗合タクシーの臨時便があれば早く帰途につけます。

乗合タクシーの料金は、
  市営芦安駐車場~広河原が1200円+マイカー規制協力金300円の計1500円
です。


このページでは私が入渓したことのある、
 あるき沢橋から広河原周辺までの
区間
の紹介をします。

広河原から先の上流区間にについては、入渓したら紹介しようと思います。

広河原周辺

路線バス、乗合タクシーの終点であるの広河原の周辺です。河原に重機が入っていて必ずしも良い渓相だとは言えません。こうした渓相ですので釣り人は多くありませんが、魚も多くはいません。

2022年に新築移転した広河原山荘の横を通って下流側に向かい、広河原橋のたもとから入渓することができます。

広河原橋から300mほど上流に、旧広河原山荘やテント場に渡る吊橋があります。このつり橋の下も釣りのポイントのようです。

2022年現在、台風によって南アルプス林道でがけ崩れが起きて通行止めになっている影響で、広河原~北沢峠間のバスが運休中です。また、徒歩での通行も禁止されています(川通しでの往来も禁止です)。

そのため、釣りができる区間も広河原~がけ崩れ手前までです。がけ崩れ地点の上流側に行くためには、長野県側から北沢峠経由となります。

洞門からダムまで

広河原橋を渡って林道を下流側に30分ほど歩くと洞門が2つ現れます。2つめの洞門を抜けて100mほど行くと右カーブがあり、そのすぐ近くのガードレールの外側に横に川に下りるルートがあります。

もう一か所、そこから50mほど下流側にも下りるルートがあります。どちらもよく見ると、ガードレールの外側にロープが降ろされています。

入渓ポイントの写真です。この辺りは開けた渓相です。

落差の少ない落ち込みと瀬が連続する場所ですが、ところどころには流れが緩やかになったプールのようなポイントもあります。

流れの流芯から外れた少し緩やかな流れや巻き返し、流芯でも水中の岩の頭にはイワナが付いているようです。

しばらく遡行すると大きな岩が連続した巨岩帯になります。フライやルアーを流せるポイントが少なくなりますが、落ち込みからの流れ出しや流れの肩などを丁寧に探ると良いようです。

巨岩帯を抜けると再び、開けた渓相になります。ここで狙うポイントも緩やかな流れや巻き返し、流れの肩などとなります。

遡行していき、ダムの下流までが釣りができる区間になります。

退渓ポイントですが、ダム左手側の垂直のコンクリート壁に設置された梯子を登ることになります。この梯子ですが、ダムの管理用と思われます(釣り人のためのものではない)。ですので、ダムの管理棟に関係者がいた場合、見つかると注意を受けるかもしれません。

また、ダムの放水路の水量が多い場合には梯子にたどり着けないことがあります。その場合はダムの右側(川の左岸)の急斜面を登ることになります。ダム直下ではなく、少し下流側から取り付いたほうが良さそうです。なお、ダムを高巻きすることは出来そうにありませんので、急斜面を登って林道に出るしかありません。

あるき沢橋から黒のパイプ堰堤の上流まで

あるき沢バス停で下車した場合の野呂川への入渓点は、あるき沢橋の100mほど上流にある工事用道路が分かりやすいかと思います。川まで道路がありますので、危険も無くアクセスできます。

山岳渓流ではありますが、開けた渓相でのびのびとロッドを振れるフライフィッシング向きです。この付近は大岩も少なく、遡行も比較的楽だと思います。

落ち込みと緩やかな瀬が連続する区間です。岩の上流(流れが当たる部分)や流れの流芯、白泡が切れるところ、巻きなどを狙うと良いようです。

岩壁スレスレにイワナが付いていることがありますので、何度も何度も丁寧にフライを流すことをおすすめします。

あるき沢橋の入渓ポイントから400~500mほど上流にある赤色のパイプ堰堤です。この堰堤は流木で埋まっていない部分を通り抜けることができます。

この堰堤上流も落ち込みと瀬が交互にあらわれる渓相です。

遡行していくと次に現れるのが黒のパイプ堰堤です。この堰堤は向かって右端(川の左岸側)のスリットを通り抜けて上流に遡行することができます。

パイプの根元付近の流れにも魚がいることがありますので、念のために魚影を確認することをお勧めします。パイプが天敵である鳥類を防ぐ格好になっていることと、竿抜けポイントになっているようで、比較的、警戒心が薄いようです。

この黒のパイプ堰堤から上流側は大きな岩が多くなり山岳渓流の様相を呈してきます。狙うポイントは下流側と同様です。

以上が、あるき沢橋から黒のパイプ堰堤上流までの区間の紹介となります。

この区間からの退渓については、川通しで下流に下るのがベストです。退渓ポイントはいくつかあるようですが分かりづらいので、無理をして斜面を登らないのが無難です。経験者と同行した場合などに教えてもらいましょう。

おまけの情報

芦安バス停の横に山岳観光案内所があります。登山シーズンの土日などは朝の4:00からおにぎりと豚汁のセットやドリップコーヒーを購入することができます。
また、日帰り温泉もありますので帰宅する前に汗を流してサッパリすることもできます。

芦安第二駐車場にあるトイレの横に、シューズ洗い用の水道が設置されています。元々は登山シューズを洗うためのサービスのようですが、ウエーディングシューズを洗ってもOKのようです。

野呂川はアクセスが不便ですが、その分、尺イワナが期待できる川です。入渓する釣り人の数も限られていますので、静かに釣りができると思います。

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